ここからは険しい道が多くなってきます。
荷物から水を減らして、母もずいぶん楽になったようですが、
暗い中、足下の不安定な岩場を、ガイドさんに遅れず頑張っていたら、
見えにくい影にあった石に足をのせてしまい、転倒してしまいました。
一つ目の岩場を超え、次の岩場に入ったところで、ガイドさんもずいぶん悩んでいましたが、
足をひねってしまい、先に進むのは本人も厳しいとのことで、
母は、ここでリタイアに。
七合目の山小屋に連絡してもらって、そこで御来光まで休んで、その後ゆっくり下りることになりました。
残念だと思いましたが、仕方ないですよね。
下山後に母に聞いた話では、
別のツアーですが、一つ目の山小屋でリタイアしてくださいと言われたご年配の方もいたようで。
確かに、こういう風にツアーだと、どれだけ遅れてもいいや、というわけにもいきませんものね。
それに、登山だから、今は良くても先の難所で無理ってなった時に、戻るのも大変になるし。
無理しても何も良いことはないのです。
むしろ、自分の体調と相談して、きちんと判断が下せる方がいいんです。
さて、二人だけになってしまいましたが、甥っ子は頑張って登ります。
私も、疲れは出てきていますが、特に問題もなく登れています。
が、そろそろおなかも空いてきたな、と思い、
「次でチョコ食べよう」と二人で話して休憩に入った時、
荷物の整理で、携行食を母のザックに入れ替えていたのを忘れておりました。
チョコ無しです。
幸い、飴が一袋、ありましたが、二個を口に入れても、15分程度でカロリーは消費されてしまいます。
うう、おなか減った・・・。
0時42分、八合目の白雲荘で休憩を取った時に、焼き印の呼び込みをしているお兄さんがいて、
ここぞとばかりに押してもらいました。
これでやっと三つめです。
この時、外気は十度ちょい。
暑がりな私には、ちょっとひやひやするけど平気かな、という程度です。
ウインドブレーカーも何も無しの状態。
頭痛がするなと思ってどきどきしましたが、前日からしっぱなしの手ぬぐいで、
帽子もかぶってライトをしたのが駄目だったらしく、
手ぬぐいを外せば平気でした。
しばらくは、坂道が続きますが、
このへんから人が増えて、登山道はかなり渋滞してきます。
上を見ても、下を見ても、ライトが連なって、
暗いのにどこに道があるのか解るくらい。
合間の直線や、少し広くなったカーブの端の方で休憩を取りつつ、
じりじり上がっていきます。
空を見ると、星が輝いてますが、
山小屋の明かりやなんかで結構明るくて、予想したほどは星は見えませんでした。
しかしこれは田舎の感覚。
まわりから、天の川を初めて見た、という声も聞こえて、
毎年見ている私はびっくりです。
ここで、同じツアーの人とあれがなんの星座で、と話しました。
人見知りなんで普段はまずそんなことはしませんが、頑張りましたよ(笑)
風が強くなってきましたが、壁がある辺りだと、上半身が少し冷える程度。
歩いてると暖かいですが、止まってしばらくすると冷えてくる。
そんな感じでしばらく進みます。
甥っ子は途中でウインドブレーカーを羽織ってました。
今のところ、泣き言も言わず頑張ってます。
が、九合目も過ぎ、一歩進んでは止まり、という辺りでついに高山病の兆候が出たのか、
頭が痛い、と言ってきました。
水分を取らせてしばらく様子を見ましたが、駄目らしく、
べそをかいてしまいます。
もう、前も後ろも人だらけだし、ごちゃごちゃとしてガイドさんも近くにいない。
上まで上がるしかない、と励ましつつ、岩場を進みます。
本人も、何とか頑張って遅々として進まない中、なんとかかんとか進んで、
東の空が白んでくるなか、頂上の鳥居がはっきりと見えてきだし、
4時20分、登頂しました。
甥っ子だけ、先に行かせて私は狛犬さんの写真を撮るので少し遅れて登頂。
ガイドさんと握手して、ツアー仲間のいる方へ進みます。
頂上はさすがの強風。
真冬ほどではありませんでしたが、寒かったですね。
そして、温かい物は、高いですね。
温かくなくても高かったでしょうが、味噌汁、500円。
いいお値段です(苦笑)
大きい麩が二つ、入っていたのが個人的に嬉しかったです。
さて、本格的に高山病になってしまった甥っ子。
朝ご飯にともらったお弁当も口に出来ず、ぐったりとしてました。
寒いというので、私のウインドブレーカーを上から羽織らせ、
私は雨具をとりあえず風よけに着込みます。
お鉢巡りは断念した方が良いとのことで、同じく体調の悪くなった人、
もともと行く予定のなかった人と一緒に下山することになりました。
郵便局は諦めます。ちょっと残念ですが。
なにもなしなのもあれなので、二人で日付を入れてもらえるピンズを買いました。
5時40分、下山開始。
ちょっと下りると、雨具無しでも良いくらい暖かくなりましたが、
甥っ子はまだしんどい様子。
休憩したがりましたが、体調良くなるまでは、さっと下りた方がいい、と励ましつつひたすら下ります。
で、ある程度下りると確かにけろりと回復。
高山病ですもんね。
ところが次は私ですよ。
坂道は厳しいとは病院でも言われていたし、覚悟もしていましたが、
予想以上に膝に来ました。
しかも、登りと違って変化がない。
ただひたすらに、同じような感じの道がジグザグに続いているだけで、
膝は痛いわ風景に飽きてくるわ(苦笑)でだんだん無口になっていきました。
止まったら歩き出すのに苦労すると解っていたのでひたすら歩きましたが、
内心泣きそうでした(笑)
ペースも違ってくるので、甥っ子に先に行かせ、
後から続き、ちらちら見える後ろ姿を見やりつつ、ひたすら自己暗示です。
しかし、長く続いた坂道が終わったら、後はこっちの物。
膝の痛みも楽になり、ペースを取り戻して甥っ子に追いつきました。
その頃には甥っ子の方がへばってしまっており、あとちょっとーと励ましつつ、五合目まで戻りました。
さすがに、スタート地点のお土産物屋さん何かが見えたときにはほっとしましたが。
さて、リタイアした母はどうなったのか、もう帰ってきたのか気になりましたが、
頂上ではドコモ以外は電波が入らないらしく、
ロガーで経路を保存していたので換えの電池パックを持って行ったけれど、
充電が切れてしまっておりました。
一日目は、あとちょっと充電が残った状態で取り替えたので、やはり電波が届かないとバッテリー食いますね。
下山の経路のログは取れなかったし。
まだ充電の残った電池パックは帰りに入れ替える予定だったので、連絡がつけられず、
下山確認のボードを見るまでどきどきしてましたが、
印がついていたので二階の休憩室に行くと、母が座って待っておりました。
8時45分に私たちが五合目に戻ってきたのですが、それより数分程度早かっただけのようです。
家族全員揃い、まずはリタイア後の話などしつつ、帰宅の準備をします。
私は膝が痛かったので、母と甥っ子に預けた荷物を取ってきてもらい、
靴だけ取り替えて、後はカバンの中身の整頓。
ゴミをまとめ、レンタル品はすぐ返せるようにまとめてしまい、
お風呂屋さんに行くときにさっと行けるように着替えなどもまとめます。
その後は、もらっていたチケットで昼食。私は天ぷらそばで、母はうどん。甥っ子はラーメンを食べ、
下の売店でお土産を見たり、出せなかった(泣)はがきを出したり、時間つぶしをした後、
別の日程で申し込んでいたツアーの人たちを乗せたバスが、12時30分に来て、
12時50分、そのバスに乗って、五合目を後にしました。
最後に、ガイドさんから登頂証明書をいただき、是非また来年来てくださいと言われ、手を振って見送ってもらっての出発です。
一時間ほどかかるところにあるお風呂屋さんに向かう間、さすがに疲れて眠ってしまいました。
みんなだいたい似たような感じでしたねー。
お風呂屋さんは、「時の栖」という大きな施設の中にある、気楽坊というところでした。
ご飯も、ついでにここで食べます。
二日、まともにお風呂に入っていないので、だいぶ薄汚れているなと感じましたね。
二回シャンプーし、体を洗って歯磨きもしてだいぶすっきり。
ご飯を食べたらまたお風呂です。
母は、二回目は入らないといったので、私一人で堪能してきましたが、
ここ、トルマリン風呂のバブルバスがあり、オリジナルブレンドの八宝湯があり、死海の塩を使ったお風呂があり、外に炭酸湯が有りと盛りだくさんです。
死海のお風呂は、塩を入れただけかと思ったらほんとに浮きました。
沈もうと思っても沈めない。
誰も入ってなかったので、一人ぷかぷか楽しんでいたら、
気になったのか他の人も入ってきました(笑)
しかし、お試しにと顔につけたら、ひりひりどころじゃなく痛いのなんので、慌てて上がって洗い流しましたよ。
40分ほどどうやら入っていたらしく、すっきりさっぱりで出て行ったら、二人が待ちくたびれておりました(笑)
17時30分に、バスは出発。これで本当に帰路につきます。
帰りは、さっぱりしたのも手伝って、完全に睡眠モード。
夢を見るほど熟睡していたら、何か衝撃が。
起きると、知らない人が、「ここの席なんで」と横に立っていました。
慌てて、隣のシートに置いていた荷物をどけますが、
まだ完全に起きてなく、どうしたのかと思ったらバスが停車しています。
どうやら、同じバスを使って帰る人が何人かいるようですね。
誰も乗らないと思って帰りも膝掛けを拝借しておりましたので、
お隣の分はたたんでお返ししました。
しかし、さすがに隣に人がいると寝にくいですね。
でも寝ます。疲れましたしね。
目が覚めたら、どこまで帰ってるでしょうか。